香港で賃貸物件を退去する際には、契約上の手続きや費用精算のルールを理解しておくことが大切です。
この記事では、退去通知のタイミング、原状回復や清掃費用、保証金（デポジット）の返金ルールまで、香港賃貸の退去手続きに関するポイントをわかりやすく解説します。
退去の意思を伝えるタイミング
退去を決めたら、まず物件オーナーまたは仲介会社に退去の意思を伝えましょう。香港の居住用マンションでは、契約期間満了の約2か月前にオーナーや仲介会社から「契約更新の有無」を確認する連絡が入るのが一般的です。退去を希望する場合は、その時点で意思を伝えましょう。
もし2か月前になっても連絡がない場合は、自分から退去の意思を知らせることが大切です。また、オフィスや店舗などの商業物件では、更新連絡が3〜6か月前に行われるケースが多く、物件タイプによってタイミングが異なります。
フィックス期間とオプション期間の違い
香港の賃貸契約では、「フィックス期間（途中解約不可）」と「オプション期間（通知すれば解約可能）」が設けられていることが多く、この2つを正しく理解しておくことが重要です。
オプション期間中は、契約書に記載された通知期間に従い、退去希望日の1〜2か月前までに書面またはメールで通知するのが一般的です。
フィックス期間中の退去は原則認められませんが、オーナーの承諾が得られれば、保証金の没収や契約書に基づくペナルティを条件に解約が許可される場合もあります。契約内容を事前に確認し、早めに相談しておくことが安心です。
退去立ち会いと室内チェック
退去日が近づいたら、オーナーや仲介担当と室内の立ち会いチェックを行います。入居時に作成された家具・備品リストや写真をもとに、破損や欠品がないかを確認します。確認が終わったら、双方で署名を行い、鍵を返却し退去という流れになります。退去後のトラブルを防ぐために、返却前にもう一度室内を見直し、写真を残しておくことをおすすめします。
原状回復の費用と対応方法
香港の住宅用物件では、日常生活の範囲を超えるような損傷がない限り、原状回復を求められるケースは少ないといえます。一方で、オフィスや店舗などの商業物件では、より厳格に原状回復を求められる傾向があります。
原状回復費用は、保証金（デポジット）から差し引かれるのが一般的です。残金があれば返金されますが、保証金では足りない場合は追加費用が請求されることもあります。費用の明細書はトラブル防止のためにも必ず受け取りましょう。
万が一、原状回復の内容や請求金額に納得がいかない場合は、まずは弊社までご相談ください。
保証金（デポジット）の返金時期
香港の賃貸契約では、入居時に1〜2か月分の保証金（デポジット）を預けるのが一般的です。退去後、原状回復や清掃費などを差し引いたうえで、通常は1か月以内に返金されます。
金額に疑問があるときは、修繕や清掃の明細書を必ず確認し、納得のうえで受け取りましょう。
退去時の注意点とまとめ
退去をスムーズに進めるためには、契約内容やスケジュールを事前に確認し、丁寧に準備することが大切です。
特に次の3点を意識しておきましょう。
- 契約内容と通知期限を早めに確認する
- 退去前に室内を整え、写真で状態を残しておく
- 清算や返金の明細を必ず受け取る
また、建物の解体やオーナー都合による退去など、通常とは異なるケースでは、契約書に記載された補償内容や退去条件を必ず確認しましょう。不明点や不安がある場合は、早めに弊社までご相談ください。
Conext不動産では、退去通知や立ち会いの調整、原状回復・保証金返金の確認まで、日本語で丁寧にサポートしております。退去に関するお困りごとがありましたら、お気軽にご相談ください。
